Running Writer

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“走る”フリーライター・三河の、ランニングブログです。日々のトレーニングやレースレポートなどを、ランニングを楽しむための情報を中心に発信中。仕事や家族などその他の情報は、別ブログ『いいでしょ?僕の人生』で綴っています。


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1/27(日)、第61回勝田全国マラソンに出場してきました。このレースは昨年も出場し、自己ベスト(当時:4時間1分)が出せたレース。個人的には、毎年出たいなと思っている大会です。

 

前週のハーフマラソンから、疲労を残さないようにとにかく休養。唯一走ったのは、水曜に5kmのジョッグのみ。あとはマッサージやストレッチを毎日行い、ベストな状態を持って行けるよう取り組みました。

唯一の懸念は、腰の痛み。ハーフマラソンでもラストは痛み止めが切れて大変な思いをしましたが、症状はほとんど変わっていません。とはいえ何も手を施せないので、とにかく安静にすることだけが対策です。

 

勝田マラソンの目標は、既に決まっていました。昨年の神戸マラソンでサブ4を達成しましたから、次なる目標はもちろん「サブ3.5」です。来月からは毎月のようにウルトラマラソンを走るということもあり、今シーズンで記録を狙うラストレースになるかな?とも思っていました。

(ウルトラマラソンは、まさに未知なる距離のレースがずらっと並んでいるので…)

 

■いざ出発

当日は6時起床。前日のうちに全て準備は済ませ、走れる服装で家を出ました。

勝田までは電車で2時間ほどあるので、ご飯は電車(特急車両)の中で。周囲はほとんどランナーでしたが、その環境がますますテンションを上げてくれます。

 

水分補給は、これまでと少し変えてみました。これまでは前日・当日でOS-1を計1リットル飲んでいたんですが、今回OS-1は前日のみ。当日はBCAAを含んだパウダーを水に溶かし、500mlのペットボトルに入れて持参しました。お決まりの豆乳と合わせ、朝ご飯とともにグビグビ。

 

電車が駅に着くのと同時に、痛み止めの薬を服用。スタート30分前なので、ちょうどスタートくらいで効き目が出るようにコントロールしました。正直、痛み止め無しでは走りきれない状態だったので…

 

会場にはランナーがいっぱい。少し電車が遅れてしまったので、急いで荷物を預けます。今年から当日受付が不要になったので、受付もなくスムーズに移動することができました。

しかしどうしてもトイレに行きたかったので、スタート前にトイレへ。勝田マラソンの良いところは、トイレが多いところ。昨年もそうでしたが、ほとんど並ばずにトイレに入れます。特にスタート直前などは、本当に有り難いと思います。

 

トイレを出ようとしたとき。

 

「ドーン!」

 

という音が鳴り響きます。そう、スタートの号砲です。

とはいえ参加者1万人を超えるレースなので、暫くスタートには人がごった返しています。私も少し急いでスタート地点へ向かいましたが、案の定、まだスタートラインまで長蛇の列が続いていました。私がスタートラインを踏んだのは、号砲から約5分後のことです。

 

■とにかく突っ込んだレース前半

レース展開は決まっていました。もともと後半まで持続するだけの筋持久力がなく、さらに今回は薬に頼っている痛みもあります。後半に崩れるのは目に見えていました。

そこで前半から、ペースを上げて突っ込みます。サブ3.5は1kmを5分ペースが平均ですが、最初1kmほどの混雑を抜けてからは4:40/km前後までペースを上げたんです。

 

ハーフマラソンはこれより早いペースで走っていますから、ハーフまでは当然このペースを維持できるはず。もちろんベストで走ってはそれ以上走れませんので、このペースは自分の中で最適だと考えました。

疲労はあまり残っておらず、脚は思ったより良い状態。天気も素晴らしく、気温も含めコンディションは最高でした。常に周囲にはランナーがいるので、1人、また1人と目標となるランナーを見つけては抜いてテンションを上げていきました。

 

そしてそのまま、ハーフマラソンを通過。通過タイムは1時間41分です。単純に3.5時間の半分は1時間45分ですから、平均で見れば余裕を持った形になります。本当は1時間40分での通過を予定していたので少し遅れましたが、許容内と考えペースを上げることはせず、30kmまでの維持を決めました。

■失速...しかし耐え抜いた後半戦

25kmを過ぎると、さすがにペースが落ち始めました。気持ちの上では同じように進んでいるつもりでも、時計を見れば一目瞭然。GPS付のウォッチは1km毎にペースを教えてくれますが、数秒ながらペースが落ちていたんです。

そして30km。遂にこのときが訪れます。少しずつ感じていたものの、薬の効果が切れて背中に激痛を感じ始めました。しかし、残りはあと10km。とにかく走ることに集中し、痛みを頭の中に入れないように努めていきます。

 

ここまでペースは完全に自己ベスト。つまり今の自分の限界で走っています。

30kmが近づくと、脚がずっしりと重くなり始めるのを感じます。こうなれば、あとは気力の問題です。

 

私は残り15kmを切ると、カウントダウンを始めます。なぜなら普段のトレーニングが、だいたい15kmくらい走っているからです。

頭の中で距離に応じ、「あのコースをあそこまで走れば終わり」とイメージ。同時に「練習で走ってる距離だ」ということを自分に言い聞かせることで、走りきれることを当然と暗示します。もちろん疲労状態は違いますが、15kmという距離を短い者として認識させるのには良い方法だと思っています。

 

それでも、ペースは落ちていきます。残り5kmになると、1kmのラップは5:19まで落ちました。

ここで計算してみます。今の総合時間と目標である3.5時間の差を求め、残り距離で割る。いったいどこまでペースが落ちたらアウトなのか…

もちろん安全なギリギリまでペースを落とすつもりはありません。あくまで最後のラインを引くことで、どうしようもなくなったときのムチにするためです。すると残り5km、1kmを6分平均まで下げても大丈夫だということが分かりました。

 

これが気持ちを落ち着かせ、体が少し楽になったのを覚えています。5:19のペースはキツいですが、残り5kmならこれを維持するくらいは出来る。背中の痛みは、どうやら腕の振り幅を小さく(腰をあまり捻らない)ようにすると軽減することが走っている中で分かりました。

 

「いける」

 

そう思ったら、辛いながらも燃え上がるなにかを感じます。あとは、どれだけ早くゴールするかに集中できるわけです。安堵か喜びか、恐らく痛みも重なって、走っているにも関わらず目から涙があふれ出てきました。どんなに辛く、どんなに嬉しくても、レースで涙が出るなんて初めてのことです。

 

残り3kmの地点。気がつくと、ペースは5:00/kmまで挙がっていました。あと「たった●●km」と考えられる場所まで来れたことが、自然と足を進めてくれたようです。

しかしここにきて、最後のトラブル。ラスト2km地点に来た際に、両足の脹脛が痙攣してしまいました。足首を少しでも緩めたら、確実に攣って走れなくなります。腕の振りを小さくしたことでフォームが崩れ、余計な力がかかっていたようです。

 

つま先を上に向けることに集中し、とにかく前へ。これまで経験のないことでしたが、あまりの辛さに呼吸とともに時折声が出ていました。これ、周囲の方からすればうるさいですよね…申し訳ないです。

脚も背中も痛む。少しでも気を抜いたら、走れなくなりそう。それでも、あと少しでゴールは見えてくる。幸いにも勝田マラソンのコースは、最後に行きに通ったのと同じ道を一部通ります。これも心の支えとなり、ゴールへと辿り着くことができました。

 

■サブ3.5の喜び

以前もブログに書きましたが、サブ4を達成するまでには色々なことがありました。昨年の勝田マラソンで4時間1分までなったのに、以後のレースでは全く記録が伸びない。それどころか、一度は5時間を超えたこともあります。

しかし神戸マラソンで、遂にサブ4を達成。それからの期間は、たった2ヶ月です。約10分のタイムを短縮し、勝田の地でサブ3.5を達成できたのです。“伸び悩み”というスランプを経ていたからこそ、この結果には涙が出るほどの喜びを感じました。

 

目標を持ち、懸命に取り組むこと。そこに工夫は必要ですが、それが結果となって返ってくるマラソンというスポーツ。毎度のことですが、このスポーツに巡り会えたこと、そして共に楽しみ切磋琢磨できる仲間に心から感謝しています。

 

来月は、人生最長距離を走ります。実に315km。フルマラソンとは質が異なり、必要なトレーニングも違います。

もう2週間を切っていますが、最後に笑顔でゴールできるよう全力投下したいと思います。

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